並木裕太 / Yuta Namiki
株式会社フィールドマネージメント代表取締役
慶応義塾大学経済学部卒。ペンシルバニア大学ウォートン校でMBAを取得。2000年にマッキンゼー・アンド・カンパニー入社。09年に独立し、フィールドマネージメントを設立。日本を代表する大企業の経営コンサルタントを務める一方で、スポーツやファッションの分野にも進出。プロ野球オーナー会議への参加、サッカーではJリーグの理事としてリーグビジネスの発展に努めている。従来の”コンサル業”にとらわれないスタイルで、さまざまな企業へのサポートを続ける。
──並木さんにとって、ドレスクロージングはどんな存在ですか。
スーツを着ていくと頼みごとがしやすくなるんですよね(笑)。自分自身を奮い立たせるというか、後押ししてくれるというか、ドレスクロージングがもたらす心理的な影響は大きいと思います。初めて仕事をする企業と顔合わせのときや、“ここぞ”という場面で心理的に優位に立ちたいとき、そんなときはスーツを着ていくことが多いです。
──スーツにはどんな思い出がありますか。
就職面接のときに、明るい色のスーツを着ていて、面接官に注意されたこともありました。今、思うと、どこかで個性を出したかったんでしょうね(笑)。学生のころは、思いきりファッションを楽しんでいましたが、大学卒業後は外資系の戦略コンサルティング会社に就職。桁の大きい金額を扱い、企業をサポートする側になりました。何よりも信頼が大事で、自ずと服装にも気を遣います。当時、着用が許されていたのはグレイかネイビーのスーツのみ。バッグはカギの付いたドクターバッグで、いわゆる厳格なクラシックスタイルです。礼儀作法もそうですし、着こなしもビシッとしたものを一から叩き込まれました。
──会社員時代と独立後で、身に着けるものは変わりましたか。
会社員時代も、仕事を自分で取ってくるようになると、多少服装で個性を出しても許される雰囲気でしたが、自分の会社を立ち上げてからしばらくはネイビーやグレイのスーツに戻りました。しっかりと地に足つけて事業に取り組みたかったんです。営業に行って「よろしくお願いします」と誠意を伝えるために、スーツは不可欠な要素のひとつ。ここ数年はラフな格好が多かったんですが、最近またスーツを着る機会が増えていて、週に2〜3回はスーツやジャケパンで過ごしています。
──トゥモローランドのドレスクロージングについてどのような印象をおもちですか。
スーツを何着かもっているのですが、気に入って着ているのは明るいネイビーにチェックが入っているものです。渋谷店で見つくろってもらったのですが、そのときにはブラウンのペイズリー柄のネクタイとメッシュベルトも一緒に購入しました。接客も含めて非常によかった記憶があります。
──Vゾーンでこだわっていることはありますか。
若いころからいろいろと試行錯誤を繰り返してきましたが、今は余分なものが取れたというか、削ぎ落としたスタイルばかりです。例えば、ダークネイビーのシャツにネイビーのソリッドタイなど、渋めの色を選ぶことが多いですね。その分、トーンを統一したり、ポケットチーフでハズしてみたりと、どこかでアクセントをつけるようにしています。
──今日、着用したスーツはどうでしたか。
パッと見はネイビーだけれど、よく見るとチェックが入っていて、とても洒落た生地だと思います。しかも、動きやすい。生地にストレッチ性があるわけではないのに、これだけストレスがないのは仕立ての技というか、本当にいいスーツだなと思います。Vゾーンはコーポレートカラーのグリーンを用意していただいて恐縮なのですが、このようにブロックチェックのシャツだと親しみやすさもあって、嫌味もないですよね。
──アンタイドのスタイルはどうでしょう。
ジャケットもパンツもシンプルですが、Vゾーンが変わるだけでこんなに気分も変わるかなと、久々に冒険してみようと思いました。ジャケットにカーディガンという組み合わせは自分もよくしますが、オープンカラーのシャツはあまり着ないので新鮮でした。レギュラーカラーのシャツを合わせたときよりも、ぐっとリラックスした感じに仕上がりますね。
──ドレスクロージングを着用する際、気をつけていることはありますか。
映画から影響を受けることが多いのですが、スーツスタイルでカッコいいと思っているのは、最近の映画でいうと『ジョン・ウィック』のスタイル。主人公はシャツもネクタイもオールブラックなんです。これをそのままやるのはさすがにどうかなと思うので、代わりにオールネイビーのスーツスタイルを試しながら真似しています。メインアイテムがすべてネイビーになるので、色を少しずつ変えて、モダンな雰囲気に仕上がるように気を遣っています。